相続コラム

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2026/07/01

IKJ通信 7月号

「亡くなった親が地方に不動産を所有していたはずだが、詳細がわからない。複数の不動産を所有していたので、どこから調べればいいかわからない」そんなお悩みはありませんか?

所有していた不動産を確実に把握するためには、自宅にある資料の確認から始め、役所や法務局での公的な調査を段階的に組み合わせることが重要です。

1. 自宅での資料調査

まずは、以下の書類を探してください。不動産を特定するための重要な手がかりになります。

・固定資産税納税通知書(課税明細書):** 毎年4月〜6月頃に役所から届く書類です。

・権利証(登記済証・登記識別情報通知):** 不動産の地番や家屋番号が記載されています。

・その他:** 売買契約書、住宅ローン関係書類、火災保険証券、過去の相続税申告書類など

2. 市区町村での調査(名寄帳の取得)

納税通知書には、非課税の不動産(私道、墓地、共有持分など)が記載されない場合があります。これらを漏れなく把握するには、役所で**「名寄帳(なよせちょう)」**を取得してください。

  • 特徴: その自治体内で特定の人が所有する不動産の一覧表です。非課税物件も掲載されることが多いため、把握漏れを防ぐのに有効です。
  • 注意点: 調査できるのはその役所の管轄内のみです。複数の自治体に不動産がある場合は、それぞれの役所で取得する必要があります。また、共有名義の物件が別管理されている場合があるため、申請時に「共有分も含む」よう伝えてください。

3. 法務局での調査(登記情報の確認)

特定した不動産が本当にお父様の名義であるか、担保(抵当権)が付いていないかを正確に確認します。

  • 登記事項証明書(登記簿謄本): 法務局で取得します。共同担保目録(抹消分を含む全部)を付けて請求すると、他の関連不動産が見つかることがあります。
  • 公図: 法務局にある地図です。自宅周辺の公図を確認することで、名寄帳に載っていない私道などの地番を特定できる場合があります。
  • 所有不動産記録証明制度: 令和8年(2026年)2月から始まった新制度です。法務局で、特定の人が所有者として記録されている不動産を全国一括で一覧表示した証明書を取得できるようになります。すべての法務局・地方法務局(支所・出張所含む)で請求できますし、オンライン請求も可能です。

4. 調査に必要な書類(相続人が申請する場合)

役所や法務局(一部の手続き)で調査を行う際は、以下の書類が必要になります。

  • お父様が亡くなったことがわかる戸籍謄本(除籍謄本)
  • 申請者が相続人であることがわかる戸籍謄本
  • 申請者の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)

不動産の把握に漏れがあると、遺産分割のやり直しや相続税の申告ミスにつながる恐れがあります。自力での調査が難しい場合は、司法書士などの専門家に依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。

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